いつも市民派ずっと無党派


by tanemaki_azumino

1月 5日 933億円の借金が「ひとり歩き」するとは

1月 5日 933億円の借金が「ひとり歩き」するとは

そろそろお屠蘇気分から抜け出さなくてはと、今日は議会広報編集の準備にかかりました。

本会議の録音から「テープ起こし」した粗原稿を確認。
まずはわたし自身の発言部分、質疑や一般質問、そして討論など。

そして、12月15日の代表質問のところで気になっていた
「安曇野市の借金の実質は10億5,000万円」という発言について、
聞き違い、勘違いではいけないと思い、丁寧にたどってみました。

【K議員質問】
一般会計の実際の借金は、約357億円から地方交付税に算入される276億円を差し引きますと約81億円、さらに一般会計の基金等118億6,400万円ある、そのうちの財政調整基金等が約70億円あると、こういう内容であります。したがって、それを差し引くと、一般会計の実際の借金というのは、10億5,000万円になると、こういう内容ですが、いかがですか

【企画財政部長答弁】
ただいまの議員のご質問の、そのような数字の並べ方が果たして適切かどうか、この辺はまた私どもでも検証をさせていただきたいと思いますので、お願いします。

357億円から「地方交付税に算入される276億円を差し引く」とは、なんと強引な発想。
そんな計算をしていたら財政規律などないも同然。
正しくは、地方交付税の額の算定に用いる『基準財政需要額に算入される』です。

企画財政部長が
「そのような数字の並べ方が果たして適切かどうか」と答えているのが、せめてもの救い。
「適切ではない」とハッキリ言ってほしかったですが・・・

【K議員質問】
それでは、市長にお伺いいたします。
933億円の借金があるということがひとり歩きをしております。市民に不安が広がっております。安曇野市は健全財政であることを、行政の言葉でなく、市民のわかる、理解できる説明をする義務があると思いますが、どうお考えですか。

【市長答弁】
常々申してまいりましたように、やはり市民の皆様方から内容を理解していただくには、行政の専門用語でなくして、例えば小・中学生にもわかるような噛み砕いた内容の説明をし、市民の理解を得ることが大切だというように考えておりまして、これらの工夫につきましては、担当に指示をしているところでございます。

本庁舎建設のためには
どうしても「大した借金ではない」と強調したいようですが、

一般会計と特別会計とを合わせて「933億円の借金がある」のは間違いありません。
「市民に不安が広がって」いるとすれば、それは市民として健全な心理です。
「市民のわかる、理解できる説明」は、往々にして真実から遠ざかる傾向があります。
「噛み砕いた」結果、市民が誤解するようなことがなければいいのですが・・・

そもそも「理解できる説明」をする以前に
「説明が理解できている」議員がどれだけいるでしょうか。

◆広報あづみの111号(2010年10月20日発行)
 平成21年度決算公表についてはこちらへ
◆最新の基本計画(2010年12月27日更新)
 安曇野市本庁舎等建設基本計画(全42ページ )
◆1月6日に配布された本庁舎建設基本計画(2011年1月6日発行)
 別冊 ご説明します。本庁舎建設基本計画
by tanemaki_azumino | 2011-01-06 02:04 | 本庁舎建設問題